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相殺する幸福と不幸の末路

ファンタジーノベルゲーム「DAGGER 戦場の最前点」のシナリオ担当なBLACKGAMERのブログ。月間10万PV突破! 基本全レスするので気軽に声かけてください


【古典部シリーズ最新刊】いまさら翼といわれても あらすじ・感想・ネタバレあり【米澤 穂信・氷菓・発売日2016/11/30】

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米澤 穂信先生著の古典部シリーズ6巻(最新刊)「いまさら翼といわれても」 あらすじ・感想・ネタバレあり

2017/01/02 09:00 誤字脱字を訂正しました

2016/12/07 08:30 感想追記しました

読者のみなさま、ごきげんよー

同人サークル The sense of sightのBLACKGAMERです

 

2010年から6年という時を経て、えるたそとほうたるが帰ってきた!

ああもう、残り一ヶ月が待ち遠しいんだよ! というワクワク感を楽しみながら

今日は正座待機の一品をみんなとシェアしたいと思います

予約受付中でランキング423位はさすがの一言ですね!

 

 

あらすじ&あらすじを読んでの雑談 

「大人」になるため、挑まなければいけない謎。待望の〈古典部〉最新作!

累計200万部突破の〈古典部〉シリーズ最新作!

誰もが「大人」になるため、挑まなければいけない謎がある――

『満願』『王とサーカス』の著者による、不動のベスト青春ミステリ!

神山市が主催する合唱祭の本番前、

ソロパートを任されている千反田えるが行方不明になってしまった。

 

夏休み前のえるの様子、伊原摩耶花と福部里志の調査と証言、課題曲、

ある人物がついた嘘――折木奉太郎が導き出し、

ひとりで向かったえるの居場所は。

 

そして、彼女の真意とは?(表題作)

 

時間は進む、わかっているはずなのに。

 

奉太郎、える、里志、摩耶花――4人の過去と未来が明らかになる、

瑞々しくもビターな全6篇。

もう、あらすじ見てるだけでも早く読みたくてたまらないです!

千反田えるが行方不明になって、探しに行くのは奉太郎ですよ

いなくなった彼女を探して、一人で迎えに行くのですよ

これでテンションがあがらないわけがないですね、いや、ほんと最高ですわ

 

こういう誰にも見つけられない人を見つけられる主人公の能力っていうのは

もうそれだけで大好きすぎるんですよ

それだけ相手のことを分かってあげている理解者であること

理解を深めてしまうほどに相手の事を気にかけ、見ていること

その長い時間をかけて積み上げられてきた関係の奥深さがたまらないですね

 

過去だけじゃなく未来が明らかになるということで、

その先に何が描かれるのか楽しみですね、そして、アニメ二期はよ!

 

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください

OKな人は下へスクロールください

 

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感想・ネタバレあり

高校生である古典部のメンバーの過去と現在をつなぐことで、未来を考える

全6編の短編でしたが、どの話にもそのテーマが込められていたものだと思います

1話ごとにざっくり2行ぐらいのあらすじと感想で書いてあります

 

箱の中の欠落

福部里志成分が満載!

生徒会選挙の投票用紙が生徒数を超えてしまった、その原因と混入方法は?

 

夜道の散歩からのラーメン、そんな中で雑談から始まっての事件の説明

どっちも楽しめるというのが、いいところですね

個人的には事件が起きた当日にその場にいて頭をひねったりする形式よりも

こういう伝聞形式で回想しながら解決に持っていく構成が好きみたいです

 

思い込みが視野を狭めているけれど、時間は動いていて現在だけじゃない

過去にどうだったのか? 未来にどうなるのか? 歴史は断面では語れない

連続した連なりの中の一部にいるんだな、というのを話の中から実感させられました

 

学生の頃、自分がいるのは三年間だけだったけれども、

その前にも誰かが同じように三年間だけここを通り過ぎて行った

それは、学校だけじゃなくて、今の自分がいるこの場所も同じことなのかもしれない

そんなことを考え出すと、なんだか不思議な気持ちになりますよね

鏡には映らない

摩耶花が主人公視点の作品その1

摩耶花の視点で、中学校の卒業制作で手抜きをした奉太郎の真意に迫るというのは

いつもとちょっと違う風味で楽しめました

 

損な役回りを甘んじて受け止め、言い訳をすることもなく、暴露することもしない

それはきっと、単なる奉太郎の省エネ方針だけじゃなくて、

いじめが表面化することで被害を被る「アサミ」さんを思いやっての事じゃないかな

と、勝手に想像をしています

 

ただでさえ受験で忙しい日々だし、卒業制作を終えればもう中学校に来ることはない

だから、必要以上に事を荒立てずに終わらせたい

 

奉太郎とアサミさんの間にどんな過去があったのかと想像する余地があるおかげで、

いろんなことが考えられますよね

奉太郎をヒーローと呼んだ鳥羽麻美さんには罪悪感もあったのかなと思います

私のために傷ついてくれた、傷だらけのヒーロー

本当は好きなんだけれど、私なんかが好きだなんて言える資格はない

あんな酷いことに巻き込んでおいて彼女なんて名乗れるわけがない…という葛藤が

だんだんとお互いの距離が離れてしまう

なーんてことがあったのかもしれないなーと想像するだけで

色んなところで青春の香りがしますね

 

個人的には、摩耶花が中学校に踏み入るときのリアリティが好きでした

どうしてこう卒業した学校っていうのは入りづらく感じるんでしょうかねえ

 

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連邦は晴れているか

中学時代の教師がヘリコプター好きか、そうでないか?

そんな些細な食い違いから、奉太郎は図書館で調べ物をすることになる

 

奉太郎の省エネ主義に反するのかな? と思ったけれども、

そうではないことがきちんと描かれていました

というか、省エネであれば何でもいいわけじゃないし、ただ無気力なだけではない

やっぱり、その中に別の基準や芯というものがありました

奉太郎の違った一面を見ることができて楽しかったです

 

えるが口に出すことができなかった、その感情

たしかに言語化はできないかもしれないですが、

『その人に対して無神経でいないように注意を払おう』という感覚は

とても素敵で、好ましいものだと思いました

 

わたしたちの伝説の一冊

摩耶花が主人公視点の作品その2

創作に向けての情熱が掛かれていて、読んでいるだけでも楽しくなりました

 

学生時代の貴重な時間、何に使うのかは本人の自由だ

でも、それが本当にやりたいことなの?

もし違うなら、本当にやりたいことがあるのに、そんなことをしていていいの?

貴重な時間を浪費しても、誰かに足並みを合わせるその行為に価値はあるの?

価値がないのが分かっているのなら、いつまでそうしているつもり?

 

そんな青春時代の使い方についての示唆に富んだお話でした

実際、プロを目指して覚悟を決めるのなら、どこかで趣味と切り離す必要がある

誰かと一緒に足並みを合わせるのではなく、自分の持てる全てを発揮する必要がある

 

謎解きよりも創作にかけるべき情熱のメッセージ性に目がいってしまいましたが

個人的にこの話が一番胸にきました、摩耶花の決断と行動力は見事だと思います

 

長い休日

偶然に行った神社でえるたそと楽しくお掃除! と思ったら突然の回想シーン

そして、明かされる真実

「やらなくていいことはやらない。 やらなければならないことは手短に」

折木奉太郎のモットーであるこの言葉の由来が発覚した回でした

 

大人の狡(ずる)さと子供の勘の良さが交錯した回ですが、

子供の頃に起きた一つの物語が、子供を大人にしてしまうんだな、と実感しました

実際、あれがきっかけで自分の人格が作られた、みたいなものって

記憶にあるかないかは別にすれば、誰でもあると思うんですよね

 

その中でも、付け込まれていた自分に気づいてしまった奉太郎は

自覚の仕方が悪かっただけに辛かっただろうなと思います 

 

ちょっと話はずれますけど、こういういい子のほうが損をする世の中って残念ですよね

手のかからない子、言うことを聞く子だけが、手間が掛からないから被害を被る

そんなシーンを見ると、なんとも言えない気分になります

 

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いまさら翼と言われても

ソロのパートを歌い上げるえるが不在のため、奉太郎が探していく

ヒロインが雲隠れしたら主人公の出番ですよね

個人的には、大人を相手に礼儀正しくできる奉太郎が大好きです

 

積み上げられた物語を次々とまとめながら、奉太郎がえるをようやく見つける

その過程はすごく楽しめたし文句なくいいんですが、

えるを発見した時の、残りページ数が少なくありませんかね…

 

読後感は、

『待って、これで終わりなの? それとも次巻へ続くの? 私、気になります!

という感情に支配されて 余韻に浸るどころではなかったですよ

でも、これで終わりというよりは次巻で何らかの決着をつけてほしい

後日談でもいいから、あの話の続きが見たいです

というか、全体を見ると、もう少しあそこに紙幅を使って欲しかったです

 

奉太郎に迎えに来てもらったときに、えるは何を思ったのか?

声をかけられたときに救われたと思ったのか、

それとも、見つけないで欲しいと思って奉太郎の有能さを疎ましく感じたりもしたのか

そういうキャラの声や思いをもう少し聞かせて欲しかったですね

 

奉太郎から問いかけられた声に優しくかけられた言葉に対して、

えるが、どんな答えを出すのか?

もしかしたら、答えを出さないかもしれない、先送りにするかもしれない

そんな、人生の大事を前にして、彼女はどういう道を選ぶのか

 

もっともっと、そのあたりについて描いてほしかったです

まあ、書かれていないからこそ想像が働くというのもあるのですがね

 

自由であることが本人にとって幸せである保証はない

決められた目標があるからこそ、人は歩けるのだというのを実感させられました

これも、えるが大人になるために通る道なのだとしたら、

自由という名の迷子になったえるが、どうやって目標を決めるのか

それが楽しみですね

 

何にせよ、作品としては非常に楽しませていただきました

だからこそ、読み終わった後も、もっと読みたいと飢えている状態なのだと思います

 

本当に、次巻の発売はいつになるのでしょうかねえ

楽しみに待たせてもらおうと思います

 

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